雪中田植(小正月行事)

■「小正月」
朔正月を「大正月」と言うのに」対して、十五日正月を「小正月」といいました。また、「後の正月」とも。
大正月には、公式な儀式ばった行事が多いのに、小正月には生活に即した民俗行事が多く行われました。昔の生活は月あかりを利用することが多かったので、闇夜の大正月よりは、望(満月)の小正月のほうが親しみ深く、大昔の生活の上では、小正月が一年の境目であったのではないかとも言われています。
小正月に行われる行事の多くは、農耕の模擬をして豊作を予祝(農作物の豊饒を祈って、あらかじめ模擬する行事)するものであります。
これらの「小正月行事」は、比較的豊かで平穏だった江戸時代後期(200年前)に、日常生活を楽しいものにするための、風俗習慣が庶民生活に根付いたものと言われています。
■「お田植」(雪中田植)=豊作祈願
11日の百姓の「稼ぎはじめ」として、朝肥料(籾殻)撒きをした所に午後から「お田植」行事を行います。
屋敷の一隅の一坪に4本の竹を立て注連縄をはって、その年の「明きの方」(年徳神がいる方向=今年は壬の方=北)に向かって参拝して、田の作物として藁・畑の作物として豆殻を雪に植えます(挿す)。この時、決して「明けの方」に尻を向けないことになっています。

老人クラブ北谷地地区連合会